【レビュー】藤野英人著「投資バカの思考法」読んで早く希望最大化戦略に切り替えた方が良いよ。
どうもです。私、こう見えて株式投資やっています。
投資をしているとよく耳にする人物の一人が、本日ご紹介する書籍「投資バカの思考法」の著者、藤野英人さんです。
ひふみ投信で有名なレオス・キャピタルワークスの代表取締役社長兼最高投資責任者(CIO)で、テレビ番組の「ワールドビジネスサテライト(WBS)」にも頻繁にゲストコメンテーターとして出演されています。
藤野英人さんの著書を読んだのは本書が初めてだったのですが、本書は投資の指南本ではなく、藤野さんの考え方に触れられ、人としての生き方について考えさせられる本となっています。
希望最大化戦略に舵を切れ
私も痛感していますが、人生はリスクをとって動く人が得をする世の中です。
リスクとって行動すれば、失敗することもあるかも知れませんが学ぶことが多く、その学びをしっかりと自分の血肉とし、工夫を重ねることができれば人は成長し、成功に近づくことができるからです。
そして、本書で、人は
- 希望最大化で生きる人(リスクをとって行動する人)
- 失望最小化で生きる人(リスクを避け行動しない人)
の2パターンにあると書かれていますが、今、自分は失望最小化は寄ってきていないだろうか?とはっとさせられます。
リスクをとって自分の人生を好転させたい人に是非読んで欲しい本です。読んで面白かった部分のメモを以下に書いておきます。
・株価が上がれば株持ちの資産は増えますから、アベノミクスの実体は、「金持ち優遇政策」ではなく、「株持ち優遇政策」。
これからは、 動かない人が損をする時代 なのです。 「現金を抱え込む人」と「投資をする人」の格差はどんどん広がります。リスクを取ってでもお金を動かしたほうが、「得」できるのです。
・今の日本には「2つのグループ」がいるような気がしています。 「失望最小化」戦略 を取るグループと、「希望最大化」戦略 を取るグループ
・本書は、先の見えない未来に不安を抱え、身動きが取れない人のために、「何を見て、どう考え、どう決めるのか」を明かした本です。そのための7つの力をご紹介します。
① 洞察力………主観を排除し、情報をフラットにとらえる力
② 決断力………やらないことを捨てる力
③ リスクマネジメント……変化を受け入れる力
④ 損切り………過去にとらわれず、今を評価する力
⑤ 時間…………時間を味方につける力
⑥ 増やす力……経済とお金の本質を知る力
⑦ 選択力………未来の希望を最大化する力
この7つの力は、投資の世界だけではなく、「仕事」や「人間関係」など人生のあらゆる局面で必要とされる力
・株式市場は、損する人がいなければ、得する人は現れないからです。
・投資とは、「未来にエネルギーを投入して、未来からお返しをもらうこと」だと考えています。「長期的に利益が上がる会社を応援する」ことが、投資の本来の目的なのです。
・投資は、日経平均の先行きを占うギャンブルではありません。売買のタイミングを相場の方向性ではなく、「成長する会社を見極めて」決めるのが投資の本質です。
しかし、成長する会社を探すこともまた簡単ではありません。 なぜならば、「会社はグチャグチャ」 で「社長は噓つき」 だからです。
・会社の成長は、大部分は、社長で決まります。
・私はこれまで、約6000人の社長に会ってきましたが、上場を果たした社長には、ある共通点があります。それは、「社長は、白い噓つきである」 ということです。
(中略)
「白い噓」とは、ついてもいい噓のことです。「噓も方便」という意味に近いでしょう
・自分の主観や偏見を含まない「意見」はありません。 私たちは「主観の牢獄」に囚われていて、残念ながら、そこから逃れることができません。 すべての意見は「主観」であり、「偏見」です。
・私たちが観察している情報は、断片でしかありません。 投資は、断片の情報から全体のピースを埋めていく作業です。 さまざまな情報から「確からしきもの」を推測していくことが投資のおもしろさです。
・投資の成功のカギを握っているのは、 主観を持ったまま、いかに会社を 素直に見るか ということです。
・では、どうすれば素直になれるか。「素直」にマーケットを見るために、私は、次の3つの習慣を心がけています。
マーケットの本質を見抜く3つの習慣
① 他人の目になりきる 「自分はどう思うか」ではなく、「相手はどう思うか」をイメージできれば、主観とは別の視点で物事を観察できます。
② 関心事を増やす 関心事が増えれば、それに比例して、インプットする情報量が増えます。
③ 物事を複合的かつ立体的に見る マーケットにおける経験、人生における経験、会社における経験を積むほど、断片の情報から全体を埋めていくことができます。
・偏見は捨てられません。けれど、「多くの人がどう思うか」をイメージすることができれば、「素直な心」に近づくことができるのです。
また多くの人が偏見に縛られているからこそ、短期的に過小評価される会社が出現します。言い方を変えれば、「他人の偏見は収益の基」 でもあるのです。
・偏見が、一部の情報から生まれるのであれば、複数の情報源から多面的に情報を得て、関心があることを増やす必要があります。
・経験のほとんどは、「食べたもの」と「会った人」と「読んだ本」によって形成されていると私は思います。
・「好き嫌いで決めるのは感情的で良くない」と思われるかもしれませんが、消費行動は「好き嫌い」で決まることが多い。 クルマを買うときも、携帯電話を買うときも、レストランで食事をするときも、「好き嫌い」です。
「好き嫌い」は、実はとても合理的で高度な決断軸なのです。
・安易な折衷案はサボりと同じ。決めるときは、妥協せずに議論する。
・格差を是正するには、動く必要があります。動けば、必ずリスクが発生します。動かないで格差を是正することは、できないのです。
・本当は転職をしたほうがいいのに転職しないとか、本当は悪い友人を切ったほうがいいのに切れないとか、本当は株を売ったほうがいいのに売れないのは、自分がやってきたことに縛られているからです。
大切なのは、「過去がどうだったか」ではなくて、「今持っているもの」の価値を正確に見極めることです。 そして、 「自分の人生がこれからどうなっていくか」 「今後、どうすれば幸せになれるのか」 問い続けること。買値(過去)ではなく時価(現在)で考えること。
・多くの人は「忙しくて勉強する時間がない」と言いますが、本当はその反対で、勉強をしていないから忙しいのではないでしょうか。
・【三日坊主にならないための5つのコツ】
① 頑張りすぎない
② 再開する
③ ダラダラやる
④ 自分に期待しない
⑤ ルーティン化
・いいサービスを受けたときはもちろんですが、接客態度が悪いときでさえ「ありがとう」を言います。なぜそんなことをするのか。 「ありがとう」には、周囲の人をプラスの感情に変える力がある からです。
・個人投資家にとって、無理のない投資のコンセプトは「小さく、ゆっくり、長く」です。
【初心者の投資で大切な5つのポイント】
① すぐにはじめる
②「手に汗をかかない額」を投資する(小さく)
③ 情報をしっかり集める
④ 一気に投じない(ゆっくり)
⑤ 最低3年間は実践する(長く)
・昨日までの選択の結果が、今日の自分をつくっています。
だとするならば、今までと違う選択をしたり、選択の数を増やしたり、選択の質を変えないかぎり、自分を変えることはできません。
投資も、仕事も、人生も、「傲慢」こそが、敗北の元です。 先が見えない時代で結果を出せる人は、謙虚さと、素直さを忘れない人だと私は確信しています。
多趣味になろう
私が何気に印象に残った言葉は、リスクを最小化するためには、多角的な視点を身につける必要があり、そのために関心事を増やすべしという主旨の言葉が書かれていたところです。
藤野さんは忙しい仕事の合間にも、テニス、カメラ、ピアノ、フルート、トライアスロン、ゴルフ、社交ダンスなど、さまざまな趣味を持っているそうです。なんと多趣味。
私も考え方や価値観が凝り固まってしまわないよう、面白いもの・コトを意識的に増やそうと思います。ブログネタにもなりそうですしね。
他にも、損切などの投資の考え方は、仕事や人生に通じる必須の考え方です。未読の方は是非読んで見てください。
ではでは。